落合川の湧水と緑地めぐり:西武池袋線・東久留米駅 (504)―6.5km

南沢緑地の湧水

コースの特徴

  • 武蔵野雑木林の原風景が残る、緑と水が豊かなコースです。
  • 落合川と南沢湧水群は、環境省選定「平成の名水百選」に、平成20年、東京都で唯一選ばれました (環境省 平成の名水百選)。こうした湧水をまわります。
  • 平成18(2006)年に部分開園した都立六仙公園は、南沢湧水地と接続する広大な公園(15ヘクタール=東京ドーム3個分以上)として計画されています。現在でも、まだ一部の開園ですが、広々とした公園です。
  • 竹林公園にはキラキラと水が湧き、凛とした空気が満ちています。

コースの概要

(01)西武池袋線・東久留米駅西口―(02)東久留米市役所―(03)庚申塔・常夜燈(東久留米市指定文化財)―(04)老松橋―[湧水点]―(05)毘沙門橋―(06)多聞寺山門(東久留米市指定文化財)―(07)多聞寺―(08)落合川水生公園入口―(09)落合川水生公園―(10)南沢緑地入口―(11)南沢緑地―[湧水点]―(12)縄文の丘―(13)六仙公園(都立公園)―(14)わき水広場―(15)かたらい広場―(16)南沢樹林地―[湧水点]―(17)南沢氷川神社―(18)南沢水辺公園―(19)老松橋南―(20)東久留米市 竹林公園―[湧水点]―(21)竹林公園正門―(22)東久留米竹林公園出口―(23)南沢第6緑地入口―(24)南沢第6緑地  (ホタル生育地)―(25)南沢第六緑地出口―(26)階段―(27)立野二の橋―(28)西口中央公園―(29)西武池袋線・東久留米駅西口

コースの地図

  

コースの区間距離

コースの説明

A)……(01)西武池袋線・東久留米駅西口―(02)東久留米市役所―(03)庚申塔・常夜燈(東久留米市指定文化財)―(04)老松橋

(01)西武池袋線・東久留米駅は、「関東の駅百選」(1997年鉄道開通125周年を記念した企画で、運輸省関東運輸局管内から公募して選定) に選ばれている駅です。東久留米駅駅2階の「富士見テラス」から、西口をまっすぐ伸びる道の先に、天候が良ければ富士山が見えます。この眺めは、「関東の富士見百景」(国土交通省関東地方整備局ホームページ) に選ばれています。

(02)東久留米市役所1階は市民プラザになっています。平日は、受付に湧水散策ガイドマップが置いてあります (あまり多くの部数は置いていないようです)。ガイドマップは、東久留米市トップページ > 市政を身近に > 市の紹介 > 東久留米市の見どころ > 観光マップ からもダウンロードできます。

東久留米市役所に寄らない場合は、(01)西武池袋線・東久留米駅西口から、直接、(03)庚申塔・常夜燈(東久留米市指定文化財) へ進んでください(地図で、青線で示しました)

(03)庚申塔 (1757年造立)常夜燈 (1804年造立) は、東久留米市指定文化財です (下記に写真があります)

B)…… (04)老松橋―[湧水点]―(05)毘沙門橋―(06)多聞寺山門(東久留米市指定文化財)―(07)多聞寺―(08)落合川水生公園入口

老松橋から、落合川に沿って遡上します。落合川は東久留米市八幡町3丁目15を上流端(地図(29))とし、東久留米駅の北東1.2kmのところで黒目川に合流する全長3.5kmの川です。高度成長時代ごろは汚れたどぶ川になってしまいましたが、現在は清流を取り戻し、たくさんの小さな魚が泳いでいるのを見ることができます。このあたりは標高45~50mぐらいで、武蔵野台地の傾斜がゆるやかになって、地下水が湧いてくる場所です。老松橋から多聞寺のある毘沙門橋の中間あたりの左岸(上流に向かって右側)にも、湧水点があります。

毘沙門橋の北にある(06)多聞寺山門 (東久留米市指定文化財) は、

江戸時代の嘉永5年(1852)ごろの建立と考えられます。また、天保年間(1830~43)に材木を落合川に流して江戸に運び獅子の彫刻を彫らせたとも伝えられています。
総欅造りの四脚門で、屋根は銅板茸。禅宗様を主とした折衷様で造られています。控え柱(細い柱)上部の獅子鼻(獅子の形をした飾り)や妻(横側)の海老虹梁(えびこうりょう;中央が上に湾曲した梁)の彫刻はすばらしく、江戸時代末期における地方の建築技術の特色を示しています。……

(東久留米市教育委員会案内板より)

 

毘沙門橋から落合川左岸を上流に向かうと、右側に、(08)落合川水生公園入口があります。

C)…… (09)落合川水生公園―(10)南沢緑地入口―(11)南沢緑地―[湧水点]―(12)六仙公園・縄文の丘

中央のまあるい池にハスの赤い花が咲き、フジ棚に大きな実がさがっていた(6月末に訪問)(09)落合川水生公園は、この付近を開発した事業者が公園として整備してから東久留米市に無償譲渡した面積360坪の公園です。小さい公園ですが、落ち着いた小宇宙をつくっています。

公園の前に架かった小さな こぶし橋で落合川を渡り、住宅街に入っていきます。ほどなく行く手に、生い茂った樹々が見えてきます。(10)南沢緑地です。きれいな流れは、この南沢緑地から流れ出し、毘沙門橋のところで落合川に流れ込みます。小さな橋で流れを渡り、林の中に分け入りましょう。すぐに、木に囲まれた広場があります。ここを南のほうに歩いていくと、一般道に出ます。その西側には、おおきなタンクが見えます。南沢緑地の湧水を取水し上水道として配水している南沢浄水所です。浄水所と反対方向に15mぐらい行くと、再び緑地へ入る小道があります。木に囲まれた道を進み、さきほど通った広場が左側に見えてくるあたりに水の流れがあって、その奥に湧水点があります。木々の葉っぱのあいだから、かすかに日の光がもれて、湧水がキラキラゆれています。

南沢緑地に最初に入った場所に戻り、住宅街をすすむと、うっそうとしていて立ち入りできない場所が左手にあります。この奥に、かなりの水量の水が湧く場所がありそうですが、見ることはできません。南沢浄水所の敷地になっているのかもしれません。さらにすすむと、右側に、取り壊された住宅群があります。立ち入りできない保護地域もふくめ、この一帯全体が、(12)都立六仙公園として保護・整備する計画地になっているようです。六仙公園に入ると、すぐ右側に、丸い「縄文の丘」があります。宇宙の始まりから地球が出来、人類が誕生し、旧石器時代になって東久留米に人類が生活をはじめ、現代にいたる歴史を、丘の頂上に向かうゆるいらせん状のスロープに、時間軸に沿って刻んであります。東久留米市トップページ > 市政を身近に > 教育委員会 > 文化財 > 東久留米の歴史によれば、

東久留米の地に人類が住み始めたのは約3万年前の旧石器時代のことです。約1万年前まで続くこの旧石器時代の遺跡が湧水と河川に面した台地上に数多くあり、当時の人々の生活の跡や道具の石器が発見されています。
つづく縄文時代の遺跡は市内で最も多く、特に約5000年前の中期の大規模な集落跡が台地上に何個所もあります。

D)…… (13)六仙公園(都立公園)―(14)わき水広場―(15)かたらい広場―(16)南沢樹林地―[湧水点]―(17)南沢氷川神社

(13)六仙公園の案内は、むさしのの都立公園TOP > 8公園の紹介 > 六仙公園 をご覧ください。平成18(2006)年に部分開園していますが、まだ用地取得をしていて、全面開園までにはまだまだ時間がかかりそうです。東久留米市の学校統廃合により平成22(2010)年3月末で閉校した東久留米市立第八小学校跡も、記念広場として整備されています。現在は広々とした芝生の公園ですが、公園の目的に南沢湧水群の涵養林としての機能も入っていて、将来的には「六仙の森」「武蔵野の谷」「六仙池」「里の広場・花見の丘」などが生まれるそうです。

かたらい広場から、南沢浄水所の巨大なタンク(配水塔)に向かいます。南沢浄水所は地下300mからくみ上げた水と東村山浄水場からの水を混ぜて、東久留米市内に給水しています。大規模災害時には、給水拠点になります。

道路をへだてて配水塔の反対側にある(16)南沢樹林地は、それほど広くはありませんが、むかしの雑木林の面影をよく残し、竹も高く伸びていて、変化があります。

「南沢氷川神社参道口」という大きな掲示があるところを左折して氷川神社に向かっていくと、ちょうど中間ぐらいに、左の林のなかへ分け入る土の道があります。ここを進むと、突き当りの左に小さな池があって、水が湧いています。湧水点です。

(17)南沢氷川神社に登る階段手前に川が流れています。南沢緑地から流れ出し、毘沙門橋の手前で落合川に合流する流れです。本殿は南沢緑地を背に、北東へと流れる落合川とちょうど同じ北東の方角を向いて鎮座しています。南沢氷川神社の由緒はホームページをご覧ください。神主さんは、東久留米市内にある11社の神社の神主を兼任しています。

E)…… (18)南沢水辺公園―(19)老松橋南―(20)東久留米市 竹林公園―[湧水点]―(21)竹林公園正門―(22)東久留米竹林公園出口

南沢氷川神社の向かいにある(18)南沢水辺公園は、これといった特徴のない公園で、毘沙門橋で落合川に戻る直前に、右から合流してくる流れが見えます。この川は、南沢緑地の南沢浄水所付近を水源として、南沢氷川神社の階段の前を流れていた川です。この先、落合川の清流がながめながら、右岸に沿って(19)老松橋までくだっていきます。

老松橋を右に折れ、ゆるい坂をのぼっていくと、「竹林公園」へは左という案内が出ています。そこから左に、5mぐらいの幅はあるけれど未舗装ですぐに行き止まりになる平坦な道と、やや急坂でのぼっていく細い舗装道路があります。どちらを通っても、(20)東久留米市 竹林公園に行けます。地図では、平坦な道から入るルートを紹介しています。行き止まりに見えたところはベンチがある広場になっていて、右側に、湧水点からあふれるきれいな水の流れと、そこに架かる木橋がひっそりとあります。広場は、竹におおわれた扇状のすり鉢の底にある、と言ったら分るでしょうか。木橋を渡って、樹木や竹のあいだの山道を上っていくと、先ほどの案内から急坂でのぼってきた舗装道路に出ます。その先に、広場があり、広場の奥に、竹林公園へはいる竹で出来た正門があります。正門を抜けると、目を見張る美しさの竹林が開けていて、ベンチがあります。かつてこのあたりには、竹林が点在していたのでしょう。時間があれば、竹林公園をぐるっとまわってみてください。ここでは、正門から竹林のあいだを縫い、とちゅう、右側にある細い通路を抜けて、一般道に出るルートを地図で紹介しています。

F)…… (23)南沢第6緑地入口―(24)南沢第6緑地  (ホタル生育地)―(25)南沢第六緑地出口―(26)階段―(27)立野二の橋―(28)西口中央公園―(29)西武池袋線・東久留米駅西口

(23)南沢第6緑地は、竹林公園の湧水源泉とした流れに沿った緑地です。途中、黒いネットでおおわれたところは、(24)ホタル生育地との表示がありました。緑地はすぐ終わり、(25)出口を左折すると道はすぐに左へ曲がりますが、その右手に(26)階段があります。階段を折り返すように下り、道なりに進むと、落合川にかかる(27)立野二の橋です。ここからはまっすぐ坂を上り、(28)西口中央公園をすぎると、(29)東久留米駅西口はもうすぐです。

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