大多摩ウォーキング:古里駅~奥多摩駅(079) -9km

鳩ノ巣渓谷と吊り橋

コースの特徴

春は新緑、盛夏には涼秋には紅葉を楽みながら、多摩川の渓谷に沿って歩きます。

峠を越え、湧き水、滝、渓流、吊り橋、白丸ダムをめぐる9キロメートル弱のハイキング。森林浴を楽しみ、気分がリフレッシュするおすすめコースです。
ただし、コース距離は短いけれど、上り下りが有り、渓谷沿いの岩がゴツゴツしたところも有り、このサイトで紹介するコースの中では、ハードなコースです。歩きなれたハイキング向きの靴がおすすめです。

コース概要

JR青梅線・古里駅―釜の水―清身滝―寸庭(すにわ)橋―[ここから山道]―上の滝―越沢(こいざわ)・ホタル橋―[標高差120メートルの急坂15分]―松の木尾根分岐・東屋―[ここから舗装の下り坂]―坂下―雲仙橋―鳩の巣渓谷―水神の滝・水神様―鳩の巣小橋 (吊り橋)―[ここから多摩川の渓谷沿いに小さな上り下りを繰り返し岩もある山道][標高差20メートルの急な石段を登る]―東屋―白丸ダム(魚道・施設見学)―[ここから白丸ダム沿いのなだらかな山道・紅葉]―数馬峡橋―トンネル[以降、舗装道路]―海澤(うなざわ)―氷川発電所―もえぎ吊り橋(もえぎの湯分岐)―JR青梅線・奥多摩駅

このコースは奥多摩観光協会が作成したハイキングマップ「大多摩ウォーキングトレイル」を参考にしています。奥多摩観光協会のホームページには、奥多摩地域の登山、ハイキング、釣り、温泉、食事、土産物、体験、郷土芸能など、観光についての情報が満載されています。

途中、鳩ノ巣駅、白丸駅の近くを通りますので、疲れた方はリタイア可能です。

歩いてみた感想

一級河川の多摩川のとうとうと流れる水量の多さや幾つかの滝を見ながらの、奥多摩の緑の山にぐるりと囲まれたコースは都内とは思えないほどの別天地。エメラルドグリーンの白丸湖をわたる風が汗をかいた肌に気持ち良いコースでした。
難をいえば、奥多摩trailの歩き始めの木の根のからんだ、ゴロゴロの岩があって段差が大きく、膝痛、腰痛の人にはちょっときついところがあったこと。
白丸湖畔の遊歩道が落石が柵を突き抜けている場所があって、注意が必要。
遊歩道が終わって奥多摩駅までの2キロのコンクリート道が、暑い時期はかなりきついこと。着替えを用意して、駅までの途中にある温泉でゆっくり疲れをとるのもありかな。
ぜひ秋にきてみたい、と思ったコースでした。

きついところもあるけれど、気持ちのいいコースということでした。もう一人の方の感想:

寸庭橋から足元が気になった。が、登り切った先に、心地いい風に落ち着きを感じた。
ゆっくりと休み休み、森林の静けさや、小鳥の鳴き声、川のせせらぎの音に、気持ちが落ち着きました。
四季の家(松ノ木尾根の東屋)で一休みも、ホットした時間作りに最高だと思います…
最後の仕上げに 温泉でゆっくりと身体を休めればよかった…

私てきにこのコースは大好きです。
季節は、春と秋がいいと思います…

コースの写真

コースの写真はコチラをクリック ⇒ 079-大多摩ウォーキング:古里駅~奥多摩駅

コース途中にある石仏の写真はコチラをクリック ⇒ 079-大多摩ウォーキング:路傍の石仏

コース地図をご覧ください。


 

コース距離です。

ポイント区間距離累計距離
JR青梅線・古里駅  
寸庭橋(トイレ)1,270m1,270m
松ノ木尾根・東屋(登り100m)(トイレ)870m2,140m
雲仙橋830m2,970m
鳩ノ巣渓谷(トイレ)338m3,308m
白丸ダム597m3,905m
白丸ダム見学(トイレ)189m4,094m
数馬峡橋(トイレ)1,060m5,154m
数馬峡遊歩道トイレ1,060m6,214m
もえぎの湯分岐1,420m7,634m
JR青梅線・奥多摩駅510m8,144m

コースの説明

(02) 武州民俗資料館

古里駅から奥多摩駅方面に歩き、踏切を山側に越えたところにある、人目をひく建物です。案内には、こう書かれてあります:

「原嶋家は明治のはじめまで造り酒屋をしていたため酒屋と呼ばれている。同家は江戸時代、奥多摩十六ヶ村の寄場名主をつとめ、苗字帯刀を許された格式のある家で・・・天保の飢饉、江戸城西ノ丸焼失、維新前などに幕府・朝廷に多額の上納金を納めている。現在、土蔵は資料館として利用され、小丹波村名主原嶋家文書をはじめ郷土・民俗・歴史等の史料五万点余りが整理保存されている。」

蔵には南京錠がかかり、ひっそりしていました。

(04) 釜の水

水道がひかれるまで共同の飲用水として使われていたそうです。大きなお釜に、いまでも水が流れていて、冷たい。

* 清身滝は、水が流れる音がするけれど、どこにあるのか見えません。昔、御岳神社に参詣する人たちは、身を清めるためにこの滝に打たれたとのこと。垢(あか)を離す=「垢離(こり)」が「古里(こり)」に変わって、古里村の地名になったそうです。

(05) 江戸時代、筏を組む「土場」があった

現在はトイレ・駐車場がある寸庭橋(すにわばし)のたもとの多摩川には、江戸時代、筏(いかだ)を組む「土場(どば)」があり、両岸に飯場小屋が並んでいたそうです。橋のたもとに2018年4月、日帰りキャンピング施設「奥多摩グランピング」が出来ました。

(06) 上の滝下の滝

山道にさしかかり、寸庭川を小さな橋で渡った左手に「上の滝」が見えます。「下の滝」は、この橋の下にあります。

(07) ホタル橋

越沢(こいざわ)にかかっている小さな橋です。以前は源氏ホタルが見られたが、いまは餌のカワニナや巻貝などを世話する人がおらず、見られなくなってしまいました。

(08) 東屋

ホタル橋を越えると急な登りになります。この傾斜が緩くなると、松の木尾根に乗り、すぐ東屋が見えてきます。東屋からは視界が開け、鳩の巣駅や棚沢集落が見えます。尾根は、大楢(おおなら)峠を経て、御岳山につづきます。

(10) 「振袖の火事」と鳩の巣

明暦3(1657)年「振袖の火事」の大火のあと、老中・松平伊豆守信綱は江戸の町の区画改正と江戸城外郭の修築を計画し、その資材に氷川・日原・丹波山で切り出された良質の木材を使うことにしました。鳩の巣には巨大な岩が転がり、魚留滝(なるたき)が筏の通行を阻んでいたため、多摩川の上流から魚留滝まで一本流しできた木材を管理する役人や人夫たちの飯場小屋が、このあたりにありました。筏流しについて、「(いかだ)流しと筏道」に詳しく書かれています。なお、魚留滝は、江戸時代末期1859年の大洪水で崩壊しました。

(15) 白丸調整池ダム

昭和38年に建設された高さ30.3メートルの重力式コンクリートダム。白丸発電所および多摩川第三発電所(御岳)に送水する東京都交通局の発電用ダムです。合計最大1万7,500kWの電力を発電できます。白丸ダムの下流に、多摩川に生息するヤマメ、イワナ、ウグイなどが自由に上流・下流を行き来できるよう、魚専用の道が平成14年に造られました。この魚道の長さは332メートル、幅2メートル、高低差27メートルで、日本最大級の魚道です。
ダムに隣接した高台にある「白丸ダム魚道」で見学ができます。開館日は、原則4月から11月の土日祝ですが、例外もあるので、奥多摩町公式ホームページの「サイト内検索」欄に「魚道開放日のお知らせ」と入力して検索し、確認ください。

(18) 数馬峡

氷川方面に至る交通の難所で、人々は多摩川対岸の山の尾根を越えていました。元禄時代に、関係の村々が協力して、現在の白丸トンネルの上の固い岩盤を砕いて「数馬の切通し」を造ったのです。現在の青梅街道の、多摩川沿いに通れるかたちになったのは、やっと大正末期になってからです。
白丸ダム遊歩道から数馬峡遊歩道にかけては、葉が紅く色づく樹があって、見事な紅葉が期待できます。

(21) 氷川発電所

昭和6年に完成した出力8,200kW、有効落差107.7mの水路式水力発電所で、平成19年に東京電力から子会社の東京発電に譲渡されました。

(24) 奥多摩駅

標高343m、東京都内にあるJRの駅の中で最も高いところにあります。昭和46年2月1日に、それまでの「氷川駅」から改称しました。

ハーフコース?

*鳩ノ巣駅、白丸駅の近くを通ります。疲れた方は、鳩ノ巣渓谷あるいは数馬峡橋からJR線駅に向かい、リタイア可能です。

ちょっと立ち寄り

コース途中で休憩するには、

ギャラリーぽっぽ  鳩ノ巣渓谷にあって、渓谷を見ながら休める。

森の中のお肉レストラン アースガーデン  数馬峡橋の先にある。素晴らしい紅葉を見ながら、食事をしたり、カフェを飲んだり。

温泉で休むには、

もえぎの湯  数馬峡遊歩道トイレと奥多摩駅との中間にある。

三河屋麻葉ノ湯  奥多摩駅の近くにある旅館で、日帰り入浴ができる。

玉翠荘  奥多摩駅の手前にある旅館で、日帰り入浴ができる。

奥多摩駅周辺で、ちょっと一杯する、、、

むら㐂  奥多摩駅徒歩1分。おすすめです。

土蔵食亭  麻葉ノ湯の隣(三河屋の経営)にあるリーズナブルな割烹・小料理・蕎麦店。

外せないお土産

山城屋  奥多摩で栽培したワサビの製造・販売。

ご注意

*いずれも「コース地図」に、場所と簡単な説明を記しました。奥多摩観光協会のホームページにも、お店や温泉が掲載されています。

*紅葉の時期には、いずれも混雑が予想されます。また、トイレも随所にあるものの、紅葉シーズンの特に土日祝日は、大混雑しそうです。

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