万葉に詠まれた「よこやまの道」:黒川駅~黒川駅 (080) -10km

コースの特徴
丹沢から奥多摩の山々を眺めながら歩く多摩丘陵の散歩道
東京都稲城市・多摩市・神奈川県川崎市麻生区にまたがり、多摩ニュータウン大規模開発の団地と、多摩丘陵の残された自然との境界を歩く変化に富んだコースです。突如眼前に現れる大きな陸橋のアーチとその下に水車小屋があるシュールな光景、近未来都市のような人工的空間が広がる異次元感、丹沢や奥多摩の山並み・富士山・奥秩父の山々・南アルプスまで見晴らす万葉の時代から変わらぬ景観、谷戸の懐かしい風景を楽しみながら歩く10キロメートルです。春はソメイヨシノやヤマザクラが迎えてくれます。コースの終わり近くには、地元農産物直売所、イチゴ摘み農園もあります。
このコースは谷あり尾根ありの丘陵地帯を歩くので、坂や階段のアップダウンがあります。
小田急電鉄多摩線・黒川駅(標高94.2m)―黒川東芋ほり会(標高93m)―コンテナがある曲がり角―上谷戸親水公園(標高58.2m)―若葉台公園入口―稲城第3公園―尾根道入口―八坂神社/一等三角点「連光寺村」(標高161.8m)―馬引沢南公園(標高134.9m)―諏訪ヶ岳(標高144.5m)―防人見返りの峠―十字路―セレサモス 麻生店(標高83.0m)―小田急電鉄多摩線・黒川駅(標高94.2m)
写真はコチラをクリック ⇒ 「080-万葉に詠まれた「よこやまの道」:黒川駅~栗平駅」
コース地図をご覧ください。
コース距離です。
ポイント | 区間距離 | 累計距離 |
(01) 小田急電鉄多摩線・黒川駅(標高94.2m) | ― | ― |
(02) 黒川東芋ほり会(標高93m) | 648m | 648m |
(03) コンテナ | 1,330m | 1,978m |
(04) 上谷戸親水公園(標高58.2m) | 532m | 2,510m |
(05) 若葉台公園入口 | 773m | 3,283m |
(06) 稲城第3公園 | 262m | 3,545m |
(08) 尾根道入口 | 535m | 4,080m |
(09) 一等三角点「連光寺村」(標高161.8m) | 377m | 4,457m |
(12) 馬引沢南公園(標高134.9m) | 1,320m | 5,777m |
(14) 諏訪ヶ岳(標高144.5m)経由 (15) 防人見返りの峠 | 2,110m | 7,887m |
(16) 十字路 | 375m | 8,262m |
(20) セレサモス 麻生店(標高83.0m) | 1,370m | 9,632m |
(01) 小田急電鉄多摩線・黒川駅(標高94.2m) | 551m | 10,183m |
コースポイントの説明
(01) 小田急電鉄多摩線・黒川駅
1974年6月1日、小田急多摩線開通と同時に開業しました。駅北口には、2018年4月に読売日本交響楽団の練習所がオープンしたほか、企業の本社や研究所のビルが8棟建っています。また、小田急線線路の南側、栗平駅との中間付近には、三十数社の製造業(電子部品・精密機械器具)工場が集積しているマイコンシティがあります。
(02) 黒川東営農団地
丘陵地に面積18ヘクタール(東京ドーム4個分)の畑が広がり、9月、10月はサツマイモ、落花生の掘り取りやクリ拾い、柿もぎが楽しめます。川崎・麻生観光協会ホームページ > 「見る集う憩う (エリア1)」にある「黒川東営農団地 (くろかわあずまえいのうだんち)」 の説明によると、連絡先は044-989-0101(JAセレサ川崎栗平支店)です。
(04) 上谷戸 (かさやと) 親水公園
上谷戸川の周辺を整備した自然観察や水遊びができる親水公園で、上谷戸緑地体験学習館、水車小屋、フジ棚があって、アジサイも植えられています。水路は若葉台公園までつづいており、途中にホタルのさともあります。
(06) 若葉台公園
東京都稲城市の西側に位置し、ナイター設備付の多目的広場(野球・サッカー)やテニスコートや、バーベキューができる芝生広場もあります。公園の地下には砕石貯留槽があって、毎秒約3.7リットルの水源を確保しており、その水を利用した池は上谷戸川の最上流となっています。春には、花の段々広場のシバザクラが咲きます。
(09) (10) 天王森公園・八坂神社
多摩市の中で標高がいちばん高く、一等三角点(標高161.71m)があります。天王の森は八坂神社の社寺林ともなっていて、八坂神社の参道には、高さ17メートルで枝を四方に広げたスダジイが立っていて、秋になると先のとがった実をつけます。境内にはアジサイが植えられています。なお、一等三角点は通常、見晴らしの良い場所に設置されるため、高山の山頂付近に設置されている場合が多く、全国に974点あります。一等三角点の設置間隔は約40kmで、東京都には、雲取山山頂 (標高2,017.09m)、三鷹の東京天文台 (57.96m)、田園調布の玉川浄水場 (40.82m)、六道山公園そばの高根 (194.01m) などにあります。
(12) 多摩東 (あずま) 公園・馬引沢南公園
多摩東公園には、陸上競技場を中心に武道館、テニスコートがあります。剣橋を渡ると馬引沢南公園で、小高いところに芝の広場があって、その周りにサクラが植えられています。。
(13) よこやまの道
多摩丘陵の尾根をたどる全長約10キロメートルの散策路です。起点になる「丘の上広場公園」から、多摩丘陵パノラマの丘(防人見返りの峠)まで歩きます。ヤマザクラが自生し、途中にさくらの広場もあります。多摩市ホームページ「よこやまの道」によると、
この尾根道は古代より武蔵野と相模野の双方を眺められる高台として、また西国と東国を結ぶ交通の要衝として活用されてきました。
この東西に伸びる尾根筋には鎌倉古道(古街道)が南北に交差し、その痕跡が各所に残され、またさまざまな伝説等も語り継がれています。
古代~中世~江戸時代に渡って政治、軍事、文化、産業、社寺参詣などを目的として、東国西国間の交易を行う商人や武士団、諸国霊場を行脚する巡礼者や都の貴人・官人、また幕末には新選組ゆかりの人々も行き来したと推測され、歴史とロマンを感じることのできる道です。
同ホームページには、「多摩よこやまの道」案内 (ファイル名:yokoyama1.pdf サイズ:637.37KB)が載っていて、たいへん参考になります。
(14) 諏訪ヶ岳
よこやまの道の最高点で、標高は144.3メートル。二等三角点があります。
(15) 多摩丘陵パノラマの丘(防人見返りの峠)
多摩ニュータウンの先に丹沢や奥多摩の山並みを望める、標高約144メートルの展望ポイント。『万葉集』第二十巻4417の防人歌「赤駒を山野にはがし捕りかにて多摩の横山徒歩ゆか遣らむ」に想いを馳せ、「防人見返りの峠」と呼ばれています。
(16) 黒川よこみね特別緑地保全地区
神奈川県川崎市「麻生区の西端に位置し、多摩丘陵を構成する緑地の一つとして東京都多摩市及び町田市の緑と連担し合い、広域的な緑のネットワークを形成しています。また、当地区は隣接する市街化調整区域の里地環境と一体となった景観を形成しており、多様な動植物の生息・生育空間となっています。」(「川崎都市計画特別緑地保全地区の変更(黒川よこみね特別緑地保全地区)の告示の概要」川崎市ホームページ より)
(17) (18) 黒川海道特別緑地保全地区及び黒川沢谷戸特別緑地保全地区
「麻生区西部の市街化調整区域に位置し、広域的な緑のネットワークを形成している多摩丘陵を構成する緑地となっています。また、当地区は、農地と周辺の樹林地が一体となった田園景観の構
成要素となっており、優れた景観を形成するとともに、多様な動植物の生育・生息空間となっています。」(黒川海道特別緑地保全地区「理由書」より)
(18) 「緑と道の美術展 in 黒川2018」
黒川緑地管理協議会とアトリエIZUMIが主催する黒川里山プロジェクト。よこやまの道を歩いていたら、いきなり真っ白で上半身だけの人形が土の上に置かれていて、びっくり。毎年11月に開催している野外展覧会でした。
(19) 元木いちご園
川崎市麻生区唯一の「いちご農園」で、いちご狩りに加え、年間を通して約40種類の野菜を作っていて収穫体験もでき、また、いちごと野菜の直売も行っています。イチゴ狩りは1月~5月中旬頃まで、毎週水曜・土曜・日曜・祝日にできます。野菜の収穫体験は毎月日曜に1~2回予定しているそうです。詳細は、元木いちご園ホームページ をご覧ください。
(20) セレサモス
JAセレサ川崎が直営する川崎市唯一の大型農産物直売所です。出荷登録者が毎日、収穫したての農畜産物を各自で持ち込み、出荷品にはすべて出荷者名が記入されています。